『(500)日のサマー』

『(500)日のサマー』
思いっきりネタバレありなのであしからず。




『ジュノ』という映画があった。
「こっち側」と見せかけておいて実は
「嫌オタク」、反動的「プロライフ」のプロパガンダ……
というほど大袈裟なものではないんだろうが
僕としてはかなりアタマにきた映画だった。

この『サマー』もなんだかそのような不安も
なきにしもあらずだったのだけど杞憂だった。
大丈夫、「こっち側」の映画です。

っていうか「こっち側」って何?

もしあなたがスミスやベル・アンド・セバスチャン(特に初期)の
ファンだったとする。
……
いや、まどろっこしい言い方はよそう。
僕はスミスやベルセバが大好きだ。
そして謎めいていて、エキセントリックなところがあって、
それでいてキュートだったりする女の子がいたら
もうすぐに恋に落ちてしまうことだろう。
例えば公園で「ペニス!」と大声で叫ぶサマー……

あらすじだけをとればどうということのない
ボーイ・ミーツ・ガールと見せかけてからの
恋の挫折と再出発の物語である。
グリーティング・カードのコピーライターのトムは
ある日、新しいアシスタントであるサマーと出会う。
トムは運命的な恋だと思うが、しかしサマーは……。
ちなみにトムは「草食系」などではないだろ。

本作の特徴は二つある。
一つは(ほぼ)徹底してトムからの視点で描かれること。
もう一つは時系列をバラバラにしていることだ。
これによってサマーの身勝手さや一貫性のない言動が
さらに浮き彫りになる。

いや、二つと書いたが一つと言った方がいいのかもしれない。
そう、これは若干のミソジニー(女嫌い)込みの
男の妄想が暴走した映画であるのだ。
(トムとサマーが結ばれたあとのミュージカルシーン!)

サマーは「ファムファタル」といえるのだろうか。
あたかも『ティファニーで朝食を』(原作小説の方)の
ホリー・ゴライトリーを思わせる。
しかしその実態は少し変わったとこはあるかもしれなけど
まぁフツーといえる程度であったことが最後に示される。

「(500)日のトム」をサマー側から描けば
一見不可解に思えたサマーの行動が、
実はトムが招いたものということが明るみにでるかもしれない。

つまりトムは妄想によってサマーを「ファムファタル」に
したてあげていたのだ。
エンディングでトムはあらたなる「ファムファタル」たる
オータム(おいおい)に出会う。

レヴューを見ると「女って奴は」という感想を抱いた
「こっち側」の男が多かったようだけど、
自戒をこめて言うなら「男って奴はほんとしょーもな」と
考えるべきなのでありましょうか。

しかし「あら、それスミス?。私も好きなの」
なんて素敵な女の子に言われた日には。うーむ。

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