そういう目で見ると


地元のツタヤの品揃えがショボいのはしょうがないと諦めるにしても、一つなんとかしてほしいのはようやく棚の位置がなじんできたところでレイアウトをがらっと変えてしまったりすることなんだよなぁ。本屋やCD屋なんかもそうなんだけど、余程ひどいレイアウトでない限り、客にとってはなじんだままのほうがいいと思うんだけど。

そんなこんなでレンタル100円の日にまだ見てない昔の映画でもと思ったら何がどこにあるんだかということになっておりまして。
そんな中ふとwowow映画塾の「真夏のホラー特別講義」を思い出して何枚か借りてみました。

まず『ポルターガイスト』なんですが、これって前に見たことがあるんだかないんだか記憶が今ひとつ曖昧なのですよね。改めて見てみると評価としてもその程度という感じがしてしまいましたが、あぁそうだったなあと思ったのが女の子が「テレビピープル」という言葉を発することでしょうか。
ご存知の通り村上春樹には「TVピープル」という作品があります。89年に発表された短編で、『ノルウェイの森』が社会現象化したことなどへのげんなりした心情が表されているともされますが、『ポルターガイスト』(82年の作品)と内容的関連は(多分)それほどないのでしょうが、言葉としてはここから取ったのかもしれないですね。

続いて見たのは『エクソシスト』。いろいろ予備知識を持って見てしまうと、カラス神父が電話が鳴って尋常でないビビリ方をするシーンは思わず笑ってしまいますね。公開は73年で、当然映画館では見てないのですが、予備知識無しにあれをスクリーンで見てたら震え上がったのでしょうけど。

それにしても『ポルターガイスト』の「テレビピープル」の件が記憶にひっかかっていたせいでそう思えるのか、『エクソシスト』のカラス神父が最後にとった行動って『羊をめぐる冒険』の「鼠」のそれと少しダブりませんかね。
『羊』がチャンドラーの『ロング・グッドバイ』を下敷きにコンラッドの『闇の奥』なども取り入れていることはよく指摘されますが、『エクソシスト』との関連について言及した批評とかってあるのかなぁ。
春樹自身映画好きでもありますし、世代的にも見ていたことはまず間違いないでしょうが。

ま、『羊』といえば蓮実重彦が『小説から遠く離れて』で「はいはい、これも依頼と代行ね。ほんとつまらない模倣してらっしゃいますね」(勝手に「意訳」)と嫌味に俎上に乗せた作品でありまして、その評価が的を射てるかはさておき、意識的にも無意識的にも集合的記憶を駆使して書かれた作品でありますので、特に具体的に『エクソシスト』がどうということではないのでしょうがね。

一度そういう目で見始めるともう何もかもそう見えてきてしまうものです。





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佐藤太郎(仮)

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