『ローリング・サンダー』

『ローリング・サンダー』



ヴェトナムでの7年に及ぶ捕虜生活から帰郷したレーン少佐は熱烈な歓迎を受ける。しかし拷問の記憶はこびりつき、長期に渡る不在の間に妻には恋人ができており、幼い頃から離れ離れになっていた息子とはうまく関係を結ぶことができない。そんな中、自宅に強盗が押し入り……


ヴェトナム帰還兵が拷問の記憶をぬぐうことができないという設定はマイケル・チミノ監督の『ディア・ハンター』を連想してしまったのだが、『ディア・ハンター』が1978年、こちらは77年公開ということで影響関係はないのだろう。後半の展開は『タクシー・ドライバー』を思い起こさせずにはいられないが……と思ったら脚本が同じポール・シュレイダーだったのね。

『タクシー・ドライバー』はどうしてもロバート・デ・ニーロが強烈過ぎて(デ・ニーロは『ディア・ハンター』にも主演していますね)ヴェトナム帰還兵の問題というのがかすみがちになってしまうのだが、『ローリング・サンダー』で描かれるヴェトナムから帰還後の虚無感と荒涼とした風景はヴェトナム後のアメリカの傷の深さというものを強く印象づける。一度暴力に染まってしまった以上、もうイノセンスな世界に戻ることはできないのだ、と。


『ローリング・サンダー』はクエンティン・タランティーノのお気に入りとしても知られているが、確かにタランティーノが好みそうな要素がいろいろとつまっている。『イングロリアス・バスターズ』のブラッド・ピット演じるレイン中尉の名前は俳優のアルド・レイと『ローリング・サンダー』のレーンから取られたとういことだが、『イングロリアス・バスターズ』のあの酒場の銃撃戦のシーンも『ローリング・サンダー』からの引用が入ってますよね。






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