ハロウィンはなぜ日本で

『回想の人類学』




川村伸秀が聞き手を務め2002年から数年間、病を得て中断するまで続けられた山口昌男への自伝インタビュー。80年ごろまでの山口の歩みが語られる。旧知の編集者相手の個人雑誌(「山口昌男山脈」)に連載されたものなのでリラックスした雰囲気になっている。いくつか自伝的なものを読んでいるので衝撃の事実というのはないがなかなか面白く、山口入門としてもいいだろう。


幼少期についてのエピソードにこんなものがある。隣が葬儀屋だったが、不吉だと思うことはなく「楽しいもんだと思ってた」。

山口 〔……〕葬儀屋は冠婚葬祭だったからね。祭りのときには、竹ひごのひらべったいものに花びら状にしたものを作って貼るわけだ、そういうのを手伝って今度は一軒一軒歩いてそれを売って回る仕事を手伝って小遣いを貰っていた。
――それがアルバイトのはじめだったんですね。
山口 そうなんだ。それから、集めるということではお盆のときにろうそくを集めていた。格家を回って、ろうそくをくれなきゃなんとかかんとかって脅すというね。そういう日に脅すのを許されるのは、メキシコやなんかでもね、死者の日にマスクをかぶってやるんだね。
 (p.26)


なんてことを言っているが、川村も指摘しているように、まさにハロウィンである。メキシコの例に言及しているように、世界各地にはこのような風習が多く見られるのだろう。近年日本においてハロウィンがなぜこれほど受け入れられたのかについては、バレンタインのチョコレートと同じく資本投下とその回収の結果だというものを含めて様々な見方があるが、こういった各地にあったであろう類似の風習の影響もあったりするのだろうか。


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