『倫理学』

小泉義之著『倫理学』




ブックガイドシリーズ基本の30冊の一冊、というと教科書的なものを想像するかもしれないが、小泉氏はあえてそうはしなかった。倫理学の入門書だが、何せプラトンもアリストテレスもなしである。
教科書的なことを学びたいと思って手に取った人には不満かもしれないが、普通倫理学では扱われないんじゃ、という人も含まれている「ある種の居直り」が面白かった。

今なら注目(?)なのはベンサムの「自己にそむく違反、男色」を取り上げた項か。
ベンサムは男色を非難する根拠がまるで薄弱であることを挙げる。今となってはそりゃそうだろう、というところだが(いや、石原慎太郎やあまりに鈍感な日本のメディアにはそうではないのかもしれないが)この文書は生前には公開されずに、ようやく1978年に日の目を見た当時としては過激なものだったのだろう。
男色の禁止について「嫌悪」に注目し、その「嫌悪」がインフレを起こして「社会の多数派が同様の理由ですべての人を処罰することは正しいことになってしまうのである」というのは今の状況にもあてはまるものでしょう。
こちらに収録されているそうです。




ラカンの『精神分析の倫理』については、短くてもラカンのエッセンスを見事に抽出している、というほどラカンについて偉そうに語ることなどできないのですが。
締めは「そして、再び、欲望を諦めるな、と呼びかけられる」

マルクスの経哲草稿などまるで今を描いた本のようだ。
マルクスを崇拝する必要はないが、やはり読まねばならない存在なのだということを再確認させてくれる。

長谷川宏氏の新訳出てたのか。




すでに読んでいたのもあったが、そいいうものももう一度読み返してみようかな、とも思わせてくれるとこが多かったです。


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