『実録・アメリカ超能力部隊』

ジョン・ロンスン著『実録・アメリカ超能力部隊』




この本を原作とした映画を前に町山智浩さんがキラキラで紹介していて(こちら)、そんでもって阿部和重著『ピストルズ』にも参考文献として挙げられていたもので読んでみようかな、と。

1983年、スタッブルバイン三世少将は意を決して「壁抜け」に挑戦した。もちろん失敗……
しかし少将はこれにめげることなく特殊部隊の隊員に訓示をたれる。「動物の心臓を止めるんだ」
隊員たちはきょとんとしていた。しかし超能力部隊という発想が軍から消えたのではなかった……

著者はイギリス人ジャーナリスト。
ユリ・ゲラー(!)との会話をきっかけにアメリカの超能力部隊に興味を持ち調査を開始する。
こう書くと荒唐無稽な話のように思われるかもしれない。そして本書を読み進めても荒唐無稽な話が続く。
例えば『第一地球大隊防衛マニュアル』。ここには「兵士たちは子羊のような「象徴的」動物を敵国にたずさえていく。動物たちは兵士の手にかかえられている。兵士たちは「きらきらと光る瞳」で人々にあいさつできるようになっている。それから彼らは地面にゆっくりと子羊を置き、敵を「自発的に抱擁する」のである」(p.51)とある。

いっちゃってる人たちのとんでも妄想である、と笑ってしまうことだろう。しかしこれが現実に援用されていたとしたら。
これもガダフィ大佐との呪い合戦(ほんとに繰り広げられていたらしい)などなら問題は少ないかもしれない。しかしグアンタナモ収容所で、イラクのアブグレイブ刑務所で繰り広げられた虐待や拷問につながるものだとしたら……

「恐竜バーニー」の音楽を一日中聞かせる拷問、などというとつい「微笑ましい」ように思えてしまうかもしれない。



しかしCIAの有名な「MKウルトラ計画」にまで遡れる「心理戦」の研究を考えるのなら、これはぞっとする事態であり、事実ぞっとすることが行われたことは周知のことだ。
あのアブグレイブ刑務所で行われていたのは、おかしな兵士の暴走などではなく、情報部による「心理戦」の一環であり実験でもあったとすると……

ちなみに原題はThe men who stare at goats。これは山羊を見つめるだけで殺した男がいた、という情報からきている。
しかし実験台に山羊が使われたのは、犬だとやりづらいけど山羊ならおけーということだったそうで。山羊かわいそす。

映画は見てないのでどうなってるのかわっかりません。








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